今日の出来事

ついに!動物実験がやってまいりました。糖尿病/正常、24時間絶食/摂食の4種類のマウスの違いを見る実習。まずは平常時の血糖値を測定。・・・血糖値って、要するに血液の中にどのくらい糖が含まれているかということだから、当然それを測るためにはマウスの血液が必要なわけであって、それは尻尾にメスの刃を軽く当ててやることによって血をにじませて使う。一回の採血で必要な量は20μl。マウスは人間の1500分の1くらいのサイズだから、人間で言えば30mlの採血。致命的になるなんてことはありえないわけですが、欠陥まで到達したときにマウスがびくっと震えるのを見ているとなんとも忍びない。・・・麻酔してあげればいいのに。
絶食マウスに160μlの50%グルコース溶液を与える。人間で言えば240mlくらい。甘ったるくて飲んでいられないと思うのだけど、マウスは喜んで飲む。15分後、30分後、1時間後、2時間後の血糖値を追うことによって、糖尿病のマウスと正常なマウスでは血糖値の下がり方がどのように違うかを見た。うーん、やっぱインスリンはすごいですわ。
ところで今日の実験では、実際に臨床の場で行われている糖尿病の検査を体験させていただくことが出来た。75gOGTT(Oral Glucose Torelance Test)。グルコース75g入りの炭酸飲料を一気に飲み干し、時間の経過に伴う血糖値の変化を見るという糖尿病の検査です。

0分  59
20分  94
40分  119
60分  111
100分 126
120分 92 (mg/dl)

昨日の夕食(19:30)から検査開始(10:30)まで何も食べていなかったので血糖値はかなり低め。空腹時ってこれほどにも血糖が少ないのね・・・。
炭酸がきつかったので振って泡を出し、甘ったるいだけの飲み物を1ビン空ける。血糖値急上昇。全てのグルコースが血液中に取り込まれると2000mg/dlくらい上がってしまうことになる。それをインスリンの作用で押さえつけてこの血糖値。ホルモンってすごい。
一度は下がった血糖値が100分後にまた上がって焦ったけど、再び正常値に戻ったので一安心。2時間後に200を超えていたら糖尿病の可能性がかなり高いということになるので、糖尿病ではないようです。
ところで血糖値の測定って指に針を刺して血をにじませるんですが、同じところから血を出すのは気が引けるので、指を変えてプスプスと穴を開けていく。・・・痛い。これを日常的にやらなければならないような状況には陥りたくない、と思った。また将来糖尿病の患者さんを診る機会があったら、こういう痛みを常に感じなければならないんだなということを理解して治療に臨みたいと思った。
帰宅して食べる昼食のおいしいことおいしいこと。食欲を甘く見てはいけないのですよ。